子どものように扱うスーザン

アメリカ高校留学時は、アメリカ人の家庭にホームステイしていた。

ホームステイ先はもともと降水量の少ないエリアで、特にこの年の夏はまったく雨が降らなかったそうだ。私が留学してから初めて雨が降ったのは2ヶ月後のことだった。ホームステイし始めて2週間ほどたった頃、水不足で家の水が出なくなった。少し離れた町にホストファーザーの親戚が住んでいて、そこは水が出ていたのでシャワーを借りに行った。

そこに住む1つ年上のスーザンが、浴衣を着て出迎えてくれた。私が来る前、日本人の女生徒が1ヶ月ほどホームステイしていたことがあったそうで、その女の子にもらったそうだ。

シャワーを浴びた後、スーザンや私のホストブラザー、私はゲームをして遊んだ。スーザンは私のことをよく知っているかのように、出会うなり親しげに積極的に好意を示してくる。帰り際には、なかなか帰らせてくれなくて、スーザンは母に怒られ涙目で見送る。そんな姿を見て私も寂しくなってきた。スーザンは大学生で、私は高校生。お互い車の免許はなく、路線バスさえも走っていない。会えるのは、月1回程度、家族でどちらかの家へ遊びに行く時だけ。

スーザンが私の住む家に遊びに来たときのこと。スーザンは私の部屋にやってきて、私のベッドの上で二人並んで座って本を読んだりしていたが、スーザンがベッドの頭越しにある窓から外で遊んでいるホストブラザーをふと見ていたとき、短パン姿のスーザンのおしりが私の目の前に・・・ムラッとしながらも、理性を保つことに必死だった。「そのままいっちゃえ」って思いたいところだが、スーザンの私に対する扱いは、親が子どもの面倒を見ているような感じで、どうしてもそこが引っかかっていた。

ズレを感じるようになったのはクリスマスでの出来事。スーザンの負けず嫌いなところが見え隠れして、子どもっぽさが目立ち始めた。ちょっと嫌だなぁと思っているところで、1週間後に私の誕生日がやってきた。スーザンにデートを申し込まれ、スーザンの親の送迎付きで食事に行ったのだが、そこで決定的なダメージを受けた。そこはコース料理で、ウエイトレスが選択メニューや食事を出すタイミングを聞いてきたりしてくれたのだが、スーザンがその話に割り込んでは彼女の分かりにくい説明を聞かされる。ウエイトレスは困ってるし、私もスーザンの説明を聞いてあげるのに必死になりすっかり疲れてしまった。

その後、スーザンと付き合うことを断った私は、ホームステイ先から追い払われるはめになったことは言うまでもない。高校留学生活も終わろうかというとき、車に乗っているスーザンが道を歩いていた私に笑顔で声をかけてくれた。私も笑顔で返したが、いろんな意味でホッとしたというか・・・嫌な別れ方にならなくてよかったと思った。

 

 



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